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ピラティスとは?効果や目的を初めての方にもわかりやすく解説

ピラティスとは?期待される効果について

ピラティスは、ドイツ人看護師のジョセフ・H・ピラティス氏によって第一次世界大戦の負傷兵を機能回復(リハビリ)させるために考案されたエクササイズのことです。

胸式呼吸を基本とし、インナーマッスルを鍛えることで、骨盤の矯正、姿勢の改善、基礎代謝の向上、ダイエット効果などがあるとされています。

よく比較されるものにヨガがありますが、ヨガは瞑想や腹式呼吸などでリラックスに導く静的な動作が基本です。

自宅でも簡単に始められることから、世界中で人気のあるエクササイズです。

ピラティスの効果を詳しく解説

ピラティスによって鍛えられるのは、特にインナーマッスル(深層筋)です。筋肉はインナーマッスルとアウターマッスルに分けられます。

インナーマッスルは内臓を守ったり関節を安定させたりする筋肉です。インナーマッスルが鍛えられることで姿勢、身体の安定性につながります。

一方で、アウターマッスルはトレーニングなどで逞しく成長しやすい筋肉で、例えばボディビルダーが集中的に鍛える部分になります。

ピラティスを続けることで、関節や筋肉が柔軟になりバランス力がつきます。身体が硬いとケガをする可能性が高くなります。

また、血液循環や基礎代謝の悪化を招き、動脈硬化や肥満につながることもあります。

自律神経は交感神経・副交感神経からなり、睡眠や持久力、集中力、血流、内臓の動きなどあらゆることを司っています。

背骨には交感神経が通っているため、姿勢が悪いと、自律神経のバランスが崩れて、病気へとつながるリスクも高まります。

また、加齢によっても機能が衰えるためピラティスで補い、整えることも大切です。

細菌やウイルスなどの異物から身体を守る免疫細胞は、血液に乗って全身へ届けられます。

ピラティスに用いる胸式呼吸は、全身の血流を促すため、免疫力が上がるとされています。

また、腸は最大の免疫器官ともいわれているのですが、ピラティスには腸に働きかける姿勢や運動が多くあります。

こういった理由からも、免疫力を高めるのにピラティスが有用だと思われます。

骨盤は様々な内蔵を支える要です。骨盤の底にある骨盤底筋を鍛えることは、整腸、おなかのたるみの解消、尿もれの改善につながります。

この筋肉が衰えると、力を入れたりくしゃみや咳をした時に不意にもれてしまう症状が起こりやすくなります。

骨盤底筋は、インナーマッスルのため日常生活では鍛えづらい部分ですが、ピラティスによって鍛えられます。ゆがみが改善され、尿もれ解消につながるかもしれません。

(尿もれはさまざまな原因がある場合も多いため、気になる方は医師の診断を受けましょう)

ピラティスは美容にも非常に良いとされています。

肌の生まれ変わり(ターンオーバー)は、20代で28日ほどかかるのが、50代では75日ほどになると言われています。

皮膚の剥がれ落ちていく速度が下がり、古い角質が蓄積されることで、くすみやシミなどにつながります。

ピラティスの有酸素運動で、血流が促進されることで全身の代謝が上がります。

ターンオーバーのサイクルを早めることにつながり、美しく若々しい肌へつながります。
化粧水や美容液などの外からのアプローチだけではなく、内側からのアプローチの1つとしてピラティスを取り入れることをオススメします。

※参考:ピラティス | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-083.html
※参考:免疫とは?どうして免疫と腸が関係するの? | 大正製薬
https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_1142.php
※参考:尿が漏れる・尿失禁がある | 一般社団法人日本泌尿器科学会
https://www.urol.or.jp/public/symptom/04.html

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ピラティスを始める前に知っておきたいこと

ピラティスは繊細な動きを身体に伝えることが大事なエクササイズとなります。

マシンを使ったり、インストラクターに適切に指導してもらう方法もありますが、自宅でのトレーニングでは自身の体重を使う自重運動が主になります。

誤った道具選びなどは、身体を痛める原因にもなります。きちんと準備して挑みましょう。

必要な準備

マット

ヨガは動きが少ないため、薄いマットでも良いとされています。

一方のピラティスは、大きな動き、インナーマッスルまでしっかりと自重をかける動きも多いことから、クッション性のあるものがオススメです。

マットの素材

さまざまな素材がありますが、主流となっているマットの素材、TPE・PVC・NBR素材となります。

TPE(熱可塑性エラストマ)は、プラスチックのように軽い一方でゴムのような性質の素材です。

ゴムアレルギーの人にオススメです。高温に弱いため、夏の車内などには気をつける必要があります。

PVC(ポリ塩化ビニル)は、安価で手に入りやすいスタンダードな素材です。ただし水洗い不可なものが多く、科学的な匂いが気になる人が多いようです。

NBR(ニトリルゴム)は、合成ゴムでクッション性保温性に優れています。PVCに近い素材ですが、水洗いが可能です。

マットの厚さ

具体的な厚さは10mm以上あったほうがいいでしょう。初心者には12mmほどの厚めのマットがオススメです。

実店舗に行けば、実際の感触や匂いなどを確かめることが可能です。ネットで購入の際は、商品説明欄にて特徴を確認しましょう。

トレーニングウェア

基本的に動きやすい服装を選びましょう。通気性や伸縮性の良いものがおすすめです。

品質・価格

ピラティスに適したウェアの価格帯はレギンスが10000円〜15000円前後、トップスが7000円〜14000円前後のものが多いようです。

一般的なレギンスやトップスと比べると比較的高価ですが、ピラティスなどのエクササイズに適した機能性があります。

モチベーションアップにつながるものを

デザインや素材や着心地、品質やブランドにこだわることで、エクササイズ自体を続けるモチベーションにつながり、より一層楽しくピラティスを楽しめます。

ピラティスのためのウェアを扱うブランドも年々増えています。あなたにピッタリのものを探してみてください。

ピラティスが向いている人

論理的なエクササイズをしたい

ピラティスは身体の細やかな部分まで見極めながら行うエクササイズです。

「なぜこの姿勢をとるのか」「どの筋肉を整えているのか」などを論理的に考える必要があるため、そういったことが得意な方にオススメです。

自分と向き合う時間が欲しい

ピラティスは動く瞑想とも呼ばれています。

身体と向き合い、不調や変化を感じとることは、精神面の安定をもたらします。仕事や生活へのストレスが多い人にオススメです。

しなやかな身体になりたい

ピラティスで、インナーマッスルを鍛えることで代謝が上がりボディラインが綺麗になります。

整ったボディラインと日々向き合うことで、微細な変化に気づきやすく体型維持にも繋がります。

また、インナーマッスルはアウターマッスルと比べて肥大化しにくいので、しなやかで力強く健康的な身体を手に入れられます。

長期的に健康を維持したい方

日本は長寿大国と言われますが、必ずしも健康なまま長生きしている人ばかりではありません。

ピラティスを続けている人の中には、20代30代であっても、「ずっと自分の脚で歩きたい」というモチベーションの人が多くいるそうです。

長期的な健康を願う人にオススメのエクササイズです。

ピラティスが向いていない人

短期間で変化が欲しい

1か月で痩せたい、すぐに身体が柔らかくなりたいというような人には向いていません。ピラティスは継続することで実感できるエクササイズです。

ボディビルダーのような体型を目指している

ピラティスは主にインナーマッスルや骨盤を鍛えるエクササイズです。

いわゆる逞しいとされる身体を目指すには、アウターマッスルを鍛える必要があり、ボディビルなどがオススメです。

ヨガとほぼ同義だと思っている

ヨガとピラティスは、身体の内側に意識を向けるという意味では似ているため、ヨガの延長だと思われることがあります。

心の安定を図るため静的な姿勢が多いヨガに比べて、ピラティスは運動量も多いため、落ち着きや安らぎを求めている人は、向かない場合があります。

ピラティスの基本のポーズや種類

基本ポーズと動作の紹介

基本の姿勢は『ニュートラルポジション』と呼ばれます。

仰向けに寝て、手のひらは下を向け、両足は肩幅、軽く膝を立てて、背中は反りすぎないように。

ここから様々なポーズへ発展していく重要な姿勢となります。インストラクターの指示や、動画のレクチャーを見て確実に会得しましょう。

ポーズの種類

ニュートラルポジションから足を45度ほど上げてひざを曲げないようにする『ダブルレッグストレッチ』

体育座りのような『Cカーブ』など、様々なポーズがあります。
自分の体重で行うポーズだけでも30種類以上、専用の機械を使うとさらに増えます。

1つ1つの動きはもちろん大事ですが、身体のバランスをみながら、どのインナーマッスルにどう効かせるかを考えて、ポーズや動作を適切に組み合わせていくことが重要です。

呼吸法の紹介

呼吸の方法は以下の2種類あり、状況によって使い分けます。ピラティスでは主に胸式呼吸を使います。

胸式呼吸

胸の上の方までしか息を吸わない、浅い呼吸が胸式呼吸となります。素早く酸素を取り入れることができるため、運動時に最適な呼吸法です。

ピラティスは主に、胸式呼吸を使用します。理由として、内臓の位置を整えるため、血流をスムーズにするため、交感神経を優位にするため、などが挙げられます。

腹式呼吸

酸素を多く取り込む呼吸法。お腹の底まで肺がグっと下がるイメージで深く息を吸い込みます。

現代人は、酸素不足に陥りがちともいわれているので意識的に腹式呼吸を取り入れることが重要と言われています。

ピラティスの種類

ピラティスはマットを使用して行うマットピラティスと、専用のマシンを使って行うマシンピラティスがあります。

マットピラティス

マットピラティスは、マットを使用するピラティスです。自分の体重を負荷にして行う自重トレーニングのため、自宅で気軽に行うことができます。

ただし、静かな動きが多いヨガに使うような薄いマットでは背中などに過剰な負荷がかかる可能性があるため、厚めのマットが推奨されます。

マシンピラティス

名前の通り、機械を用いるピラティスです。

自重トレーニングよりも効率的に効果につなげられるだけでなく、怪我や身体障害がある場合など通常のトレーニングができない人や、運動が苦手な方も利かせたい部位にアプローチができる特徴があります。

マシンは、数百万円するものも多いため、トレーニングジムなどでの利用が一般的です
なお、専用器具は以下のようなものがあります。

ピラティスリフォーマー

ピラティス専用の機械。メーカーによって形状は異なるが、スプリングを様々な方法で引っ張ることで手、足など全身のピラティス運動が可能。

トラピーズテーブル(キャディラック)

ベッドの四角支柱とその天井を繋ぐ梁の様々な部分からのスプリングを利用することで、様々な運動を行う機械。3Dにアプローチできる。スプリングの伸縮、強さを調整しながら、筋肉の収縮に応じたエクササイズが可能です。急激な負荷がかからないため、筋繊維や腱、靭帯に対して優しく適切な運動が可能です。

創始者のピラティス氏が最初期に開発したマシンと言われています。

チェアー

椅子の形の機械です。長いスプリングを引っ張ったりする機能がないため、穏やかでリラックスする運動よりは体幹を鍛える強度の高いエクササイズを得意とするマシンとなります。

ダイエット、ボディメイクには欠かせないと言われています。
ハイチェア、ワンダチェア、アームチェアといった名称のものがあります。

バレル

樽を意味するバレル。樽の弧の部分を使用した様々なエクササイズを行います。主に背骨に対するアプローチを行います。

丸めたり、反ったり、ねじったりします。長や体格、目的などによって様々な種類のバレルがあります。

混同される『ティラピス』という言葉

ピラティスをティラピス、テラピスと勘違いしている人がいますが、正しくは「ピラティス」です。

先述した通り、このエクササイズは考案者ジョセフ・H・ピラティス氏の名前が由来となっています。

ピラティスの始め方、ジムや教室の選び方

ピラティスは、ポーズが多岐にわたるエクササイズです。基本的な動作は、動画サイトなどで確認できますが、正しく動けているか初心者だと判断できない場合もあります。

オンラインやジムでのレッスンなど、専門知識のあるインストラクターからのレクチャーを受けるのがオススメです。

インストラクターや、クラスを選ぶには、体験するのが一番。その上で、どういった部分を確認すればよいか指標をまとめてみました。

インストラクターの選び方

ピラティスの資格を持っているか否かが1つの基準となります。他にも、質問に答えてくれる、悩みなどを聞いてくれる、目標に寄り添ってくれるなども選ぶ基準となるでしょう。

何よりも、あなたとの性格上の相性が重要です。例えば、はつらつと指導してくださる人もいれば、落ち着いたレッスンをする人もいます。この人のレッスンなら続けられそう!と思える人に決めましょう。

教室の選び方

教室の雰囲気は理想的か

体験する前であってもホームページやSNS、動画サイトで分かることも。あなたに合う教室を見つけましょう。

レンタルサービスはあるか

例えばタオルやウェアのレンタルができる教室であれば、手ぶらで仕事帰りなどに利用しやすいです。

予約方法は簡単か

レッスンの予約や変更・キャンセル方法が電話のみだったり、時間が決まっていたりすると、その不便さからモチベーション低下につながりますので、予約方法は確認しましょう。

LINEや専用サイトなどで簡単にできるところがオススメです。

他の確認事項

他にもシャワーの有無、よく利用する時間帯の混み具合を確認すると良いでしょう。

クラス(コース)の選び方

クラスはレベルに応じていくつか設定されている所がほとんどですので、初心者は初心者用のコースを選びましょう。

例えばスポーツが得意などの理由で、いきなり上級から始めたいと思う人がいるかもしれませんが、オススメしません。

まずは基本動作を学び、インストラクターに相談して、クラス変更を検討しましょう。

また、レベルとは別に、マンツーマン、グループレッスンのクラスか選べる教室もあります。

マンツーマンは、直接指導してもらえるので、より正確にピラティスを会得したい方にオススメですが、グループレッスンと比べるとやはり高額となります。

グループレッスンにも、友達や家族と一緒に参加できる、新しい友達ができる、人との対話が苦手でも参加しやすいなどのメリットがあります。

初回は体験無料、割引などがある教室があるので、気軽に申し込んでみましょう。

ピラティスを行う上での注意点

無理はしない

動画やインストラクターの先生の実演を見ていると、楽々と足が上がっていたり柔軟に身体が動いていて、思わず頑張ってしまうこともありますが、無理は禁物です。

大事なのは、どこに効かせるためのエクササイズか、という点です。痛いと感じた場合は逆効果になっている可能性があります。

不安であればインストラクターに相談しましょう。

適度に水分補給をする

ジョギングやボディビル、激しいスポーツなどと比べると汗が出にくいため、水分補給を怠る人もいるかもしれませんが、これはNGです。

レッスン前にしっかりと水分補給をしておき、レッスン途中であっても喉の乾きを感じたら姿勢の切り替えの間に水分補給をしましょう。

レッスン後も水分を取りましょう。水か白湯がオススメと言われています。

糖分やプロテインが含まれているドリンクは、消化に時間がかかりピラティスの効果が半減するので避けましょう。

食後・空腹時に行わない

食後の運動は1〜2時間後に行いましょう。理由は大きく2つあります。

1つ目はピラティスは胃や腸に近い部分を刺激するエクササイズが多いため。

2つ目は運動により、筋肉へ血流が集中しますので、多くの血流が必要な消化が疎かになり、消化不良をおこしやすくなるためです。

空腹時はピラティスに必要なエネルギー(糖分)が不足しています。

このような状態で運動すると、人によっては、めまい、立ち眩みを起きてしまい、怪我をする危険があります。

集中する

ピラティスは、集中がとても大切なエクササイズです。

ポーズ、呼吸、骨盤の位置など考えることがかなり多いので、丁寧にピラティスと向き合えば自然と集中できるでしょう。

注意散漫だと、怪我につながる恐れがあります。

呼吸を意識する

エクササイズごとに呼吸をしっかりと意識し、体内の循環機能をアップさせて、インナーマッスルに働きかけましょう。

吸うタイミング、吐くタイミングまで細かく指定されている姿勢や運動も多く、呼吸を意識しないと、せっかくのエクササイズ効果が半減することがあります。

論理的に組み上げられたピラティスのメソッドの効果を最大限に得るため、呼吸まで気を配りましょう。

短期間で投げ出さない

“In 10 sessions you’ll feel the difference, in 20 sessions you’ll see the difference, and in 30 sessions you’ll have a whole new body”

これはピラティス氏の名言で、『10回で気持ちの変化に気づき、20回でその変化が見た目に表れ、30回で身体の全てが変わる』という意味です。

内側の健康を実感するに至るまで、非常に長い時間がかかります。1日2日ではなく、長く継続することが大事です。

まとめ

内側から鍛えることで、美容やストレス改善に効果があり、自律神経を整えることから健康にもつながるピラティス。

即効性はないですが、自律神経、血流、免疫、美容、インナーマッスルなどに対してゆっくりとよい影響を与えていき、心身ともに健康的に美しくなれることでしょう。

準備を整え、注意点に気をつけながら、しなやかで美しい身体・精神の安定を手に入れましょう。

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